秋田豊 監督におけるパワーハラスメント疑惑の調査結果と再発防止策について
Update:2025年9月20日
いつも高知ユナイテッドSCへのご支援、ご声援ありがとうございます。
この度、6月29日(日)より休養中である秋田豊 監督のパワーハラスメント疑惑について、特別調査委員会による調査結果と再発防止策をご報告させていただきます。
■特別調査委員会の調査結果について
【調査の実施期間】
令和7年7月8日から同年 8月8日まで
【対象者】
秋田氏、選手及びスタッフを含むクラブ関係者 48人に対し、1回又は2回の対面、又はオンライン形式(電話を含む)によるヒアリングを実施。
【実施方針】
ヒアリングに際して、回答にあたっては、認識・記憶している事実関係等について包み隠さず真摯に回答すること、ヒアリング内容をロ外しないこと、関係者のプライバシーに配慮し、調査に関する秘密保持を徹底することを説明した上で実施。
【調査対象とした事実の範囲】
選手及びスタッフから選手会に対して提出された「高知ユナイテッドSC 秋田豊監督におけるパワハラ案件について」と題する書面に記載された事実関係を調査対象とした。
ただし、事実関係の認定が困難であることから、目撃者のいない1対1でのやり取りについては、原則として認定の対象外としている。ただ、認定の対象外とした事実が存在しないことを示すものではない。
【調査結果】
・12事案が特別調査委員会による事実認定・評価対象となっており、5事案をパワーハラスメントとして認定する。
・本件については、秋田氏だけに問題点があるのではなく、組織的な問題点も見受けられた。本来であれば、秋田氏の発言や行動等に不快感を抱いた選手やスタッフが、適切に相談できる窓口を設け、秋田氏との間に入って調整をし、組織内で解決を図る体制を構築しておくべきであった。本件では選手やスタッフの相談先としてそのような役割を本来担うべき存在があったにも関わらず機能していなかった。
■今回の件における関係者への処分について
※2025年9月19日付
【1】監督
・公式戦8試合出場停止(ただし、休養期間ですでに消化済み)
【2】代表取締役
・月額報酬3ヶ月間、1/2減給処分
【3】強化部長
・戒告処分
【4】社外取締役
・戒告処分
■再発防止策について
※2025年9月19日付
【1】組織体制の見直しによるガバナンス強化
・コンプライアンス規程の整備を行い、ハラスメント行為を許容しないことを全関係者へ周知・啓発を徹底。
・各種決裁手続き、および権限規程等を整備することで管理体制を再構築。
・スタッフの兼務業務を制限し、担当業務に集中できる環境を整備。
【2】内部・外部相談窓口の設置
・内部相談窓口:総務部、強化部
・外部相談窓口:社外取締役
【3】定期的な面談の実施
・社長、または社長が指名するものが、年5回程度、面前あるいはWeb等にて選手、スタッフと面談を実施。
【4】研修体制の強化
・全選手、スタッフがコンプライアンス研修を年2回程度受講し意識の醸成を図るとともに、Jリーグ主催の研修会にも積極的に参加。
この度、秋田豊 監督に対して、選手、スタッフからパワーハラスメントの申し出がありましたことについて、ファン・サポーターの皆さま、スポンサーの皆さま、また高知県初のJリーグクラブとして活動を応援してくださっていた高知県民の皆さまや関係者の皆さまには、多大なるご心配とご迷惑をおかけしておりますこと、心よりお詫び申し上げます。
また先日、クラブに先行して秋田氏が会見を行うとともに、辞任を発表しましたことで、世間の皆さまを混乱させてしまうこととなり、重ねてお詫び申し上げます。
秋田氏が会見を行いました9月19日時点では、クラブとしましては、秋田氏と辞任に係る契約解除の合意に向けた調整を行っている最中との認識でしたので非常に驚いたとともに、秋田氏の記者会見へクラブ関係者が出席していなかったことから、正確な内容把握に時間が掛かり、本日の記者会見までクラブとして情報発信できておりませんこと、すべての関係者の皆さまに謝罪申し上げます。大変、申し訳ございません。
先日の秋田氏の会見にて、秋田氏の認識の元に、パワーハラスメントに係る特別調査委員会の調査結果やこれまでの経緯についてご説明されていましたが、本日は、重複する部分もありますが、クラブより正式にご報告させていただきます。
なお、クラブとしましては、特別調査委員会作成の調査報告書<公表版>の内容を元にご報告させていただきますので、秋田氏が説明した内容と齟齬がある場合がありますが、そちらはご理解いただけますと幸いです。
高知ユナイテッドSCは、サッカーで高知を元気にし、子供達に夢と希望を与える存在となることを目標にこれまで活動してまいりました。今シーズンより悲願のJリーグ入りを果たしたことで、非常に多くの方々に応援していただいている中、このような事案を引き起こしたことは決して看過できないものであると重く受け止めております。
昨年に、皆さまからの支援を元にJリーグ参入を果たすことができました。
ただ、その中でも体制的・経済的に依然として厳しい状況は変わらず、なんとかJリーグ初年度を走りながら体制構築・経営基盤の強化を行っていきたいと思っていましたが、それを早急に改善できておりませんでした。この点はクラブとして真摯に受け止めております。
代表取締役山本志穂美は、健全な組織体制の構築ができていなかったことに対する責任また、監督の任命責任から、減給処分と合わせて、代表取締役の職を辞することを決断致しました。
現在、チームが6連敗中と大変厳しい状況にある中で、この大事なJリーグ初年度をクラブ、ファン・サポーター、関係者の皆様が一丸となって戦える体制が構築できなかった責任を重く受け止めての判断です。
そのため、秋田氏の辞任だけでなく、社長の辞任も必要であるとの決断であります。後任としては、新たな組織体制をしっかりと整備し、クラブをより良い方向に導いていける方に引き継いでいきたいと考えております。
今後、早急にクラブの役員や、Jリーグの皆様のご意見も交えて、後任人事を行なってまいります。
なお、山本は、代表取締役は辞しますが、オーナー兼取締役としてクラブとの関わりは続きますので、今後は新たな立場で微力ながらもクラブを支援していきます。
今後、改めてクラブの役員や、関係者の皆さま、新しく就任いただく監督や社長のお力を借りつつ、県民の皆さまに愛される、応援をいただけるクラブとなるよう、引き続き精一杯取り組んでまいります。
多くの皆さまに応援したい、応援してよかったと思えるクラブになれるよう、引き続き尽力していきますので、どうぞ変わらぬご支援・ご声援のほどよろしくお願い申し上げます。
■代表取締役 山本志穂美 コメント
このたび、本クラブ所属の選手、スタッフから秋田豊監督のパワーハラスメントの申し出がありましたことについて、ファン・サポーターの皆さま、スポンサーの皆さま、また高知県初のJリーグクラブとして活動を応援してくださっていた高知県民の皆さまや関係者の皆さまに、多大なるご心配とご迷惑をおかけしておりますこと、心よりお詫び申し上げます。
本日の記者会見では、特別調査委員会作成の調査報告書<公表版>に基づき調査結果を報告させていただきました。
報告までに時間を要することになり、多くの皆様に大変ご心配をおかけいたしました。
また、クラブを日々支えてくれているフロントスタッフたちがこの不安な時期をともに歩んでくれたことには深く感謝しております。
昨年に、皆さまからのご支援により、Jリーグ参入を果たすことができました。
体制的に厳しい状況ではありつつも、なんとかJリーグ初年度を走りながら運営体制を改善していきたいと思っていましたが、力が及びませんでした。
監督の任命責任及びこれらの体制構築の不備についての責任を痛感しているところでございます。
ファン・サポーター、スポンサー、関係者の皆様がこの間も大変熱く、また、温かくご支援くださいます中、選手も必死に日々のトレーニングに励み、勝つことを目指して頑張っております。しかしながら、現在、チームが6連敗中と大変厳しい状況にあります。
これもひとえに、私の体制構築の不備が招いたことでございます。
高知ユナイテッドSCは、サッカーで高知を元気にし、子供達に夢と希望を与える存在となることを目標にこれまで活動してまいりました。
多くの皆さまに応援したい、応援してよかったと思えるクラブになるよう、引き続き尽力して参ります。
どうか、引き続き、選手、スタッフ、クラブに対し、変わらぬご支援・ご声援を賜りますよう伏してお願い申し上げます。
株式会社高知ユナイテッドスポーツクラブ
代表取締役 山本 志穂美